ようは如何に俺たちが幸せになるかってこたとだ – 二ノ宮キンジ
こんにちは、STAFF-Bです。
今回も、本の紹介をしていきたいと思います。
第7回目は、「迷宮ブラックカンパニー」安村洋平 著 です。
題名からして不安になる響きがありますが、読んでみるとこれまた面白い!
なによりも、異世界転生/転移 モノかとおもって侮るなかれ。
まず、通常の異世界転生/転移 モノとこの作品の大きな違いをご紹介です。
ペース(展開)が早い
俺TUEEE 系 ではない(見方による)
稼ぐ、成り上がる!
これだけを読むと、見たことあるパターン、といわれるかもしれません。
ペース(展開)が早い
しかし、未読の方であれば一度は、通して読んでいただきたいのですが、ひたすらペース(展開)が早いのです。
それと同時に、これだけペース(展開)が早いのに、主人公の過去が一向「わからない」のです。※この「わからない」はいい意味です。
原作は漫画のようですが、はじめから最新刊(2021年現時点:7巻)まで読んだとしても、まだ「わからない」のです。
俺TUEEE 系 ではない(見方による)
転移した先で、人間としてクズ扱いされていますが、サバイバル能力に長けた主人公(二ノ宮キンジ)はとても魅力的な性格をしています。
視点を変えてみると主人公は、「生きること」に全力を尽くしているタイプの人種だと考えられます。
転移先で多種多様な亜人や人間、モンスターに出会っていくのですが、そんな彼らさえも圧倒するほどに”唯我独尊”を貫くな姿に、現代社会に疲れた人でも主人公(二ノ宮キンジ)のように強く生きる心構えが必要なのかもしれませんね。
稼ぐ、成り上がる!
一巻で彼は、冒頭のように「ようは如何に俺たちが幸せになるかってこたとだ」と呟いています。つまり彼の人間性が悪だということにはなりません。
どちらからかというと、彼自身は善である可能性さえ残っているのです。
幸せを追求する、どんな世界観においても生き方のポリシーは譲らない、という彼の生き方に対しての強さは誰も否定できないのです。
異世界転生/転移 モノかとおもって侮るなかれ。
私はそんな彼の言葉に救われました。
人は人、自分は自分。
自分のあるべき姿さえ、提示されたように思いました。
自分が成し遂げたい未来があるならば、
「人に依存せず自分の力で成し遂げる」
そんな心構えをこの作品から学んだような気さえします。
IT-POP スタッフBです。
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